保存版!【レザークラフト】初めてでも丸わかり!これであなたも手縫いマスター(平縫い編)

レザークラフト

こんにちは、なんでも自分でやりたがり。
なおぴーです。

今回はレザークラフトのお話。

レザークラフトの基本は手縫いです。

そして、作品の出来栄えを決めるのはその縫い目と言っても過言ではありません。

もちろん、ミシンを使ってクラフトされる方もいらっしゃいますが
革が縫えるミシンは高価で私にはとても手が出ません。(笑)

そんなレザークラフトの要である手縫いについて丁寧に説明していきます。

ぜひ皆さんもお手元に道具と革を準備して一緒にやってみましょう。

準備するもの

ここでは練習なので、端切れで良いでしょう。
どんな革でも構いませんが、比較的厚め(1.5mm以上)であると、よれたりせず縫いやすいです。
写真のような端切れは専門店やハンズなどで300円程度で購入できます。
色とかを気にしなければ、詰め合わせで1000円もせずに購入できるでしょう。
手縫いが上手になるコツは、たくさん作ることです。

道具

必要な道具を並べてみました。
この中でも、全部が必要なわけではなく
選択するものもあります。

番号の横に記号のあるものは、同じ記号の中から選べば良いです。
また、番号の横に(*)のあるものは無くてもできます。

(*)1:トコノール
   2:ゴムのり
   3:菱目打ち
(*)4:菱ギリ
   5:カッターナイフ
 ▲ 6:デバイダー
 ▲ 7:ヘラ付きヘリ磨き
 ▲ 8:ステッチンググルーバー
   9:縫い針
  10:木づち

  11:ゴム板
  12:カッターマット
  13:糸
 ■14:ライター
 ■15:ボンド

さぁ、準備ができたらレッツトライ!

材料の準備

用意した革を縫い合わせたい大きさに切り出します。
※カッターナイフを使用する時は、くれぐれも怪我のない様に気をつけてくださいね。

切り出した革を貼り合わせます。(縫いたい辺だけです)

今回は3辺を縫いたいと思います。
赤線で囲ったところにゴムのりを塗ります。
少し、テカっているのが見えるかと思います。
ゴムのりを塗るときは、工作用紙の切れ端を使うと簡単に塗れて、簡単に捨てられて、さらに経済的です。

ゴムのりは貼り合わせたいものの両側に塗ります。
そして、ゴムのりを乾かしてから貼り合わせます。

ゴムのりを塗った面を「ふーふー」するか「パタパタ」すればすぐに乾きます。

乾いた革を貼り合わせて圧着します。(ギューっと押し合わせるか、ハンマーで叩きます)

貼り合わせたものがコチラ。

縫い穴をあける

革はとても頑丈で硬いので、裁縫の様に針でザクザク縫い進めていくことが困難です。

そこで、縫い穴をあらかじめあけてあげる必要があります。

縫い線が曲がっていると見た目が悪いので、まずは縫い線を引きましょう。
縫い線を引くための道具は色々あります。

3種類の道具を使って、3本の線を引いてみたいと思います。

左の辺はデバイダーを使用
上の辺はヘラ付きヘリ磨きを使用
右の辺はステッチンググルーバーを使用

このほかにも、ねじ念という道具もありますが
私が持っていたねじ念はセット品のしょぼいやつだったので捨ててしまいました。(笑)
ちなみに、このステッチンググルーバーもセット品に入っていた物です。

端からの距離は3mmとなるように設定。
(ヘラ付きヘリ磨きは4mm幅の溝を使用)

デバイダー作業の光景
ヘラ付きヘリ磨き作業の光景
ステッチンググルーバー作業の光景

そして、線引き完了したものがこちら。

どうですか、あなたはどの線が好みですか?

私は「デバイダー」が好きです。
シャープな線が引けるのと、コンパスの様に円も描けるからです。

ただ、写真でもわかるように、神経を使わないと線がずれやすいです。

また「ステッチンググルーバー」も、ちゃんとしたものであればもう少しまともな線になると思います。

意外と万能なのが「ヘラ付きヘリ磨き」
溝幅が3mm、4mm、5mmと3種類あるので作品の大きさやイメージで縫い代を変えることもできます。
そもそもが、ヘラつきヘリ磨きなので、磨きに使う道具で線引き出来てしまうという優等生。

縫い線が引けたら次に穴をあけていきます。

縫い穴が均等になっていないと仕上がりが綺麗になりません。
そこで菱目打ちを使います。

引いた縫い線に乗るように菱目打ちをあてがいます。

いきなり穴をあけるのではなく、まずは印をつけるだけです!

初めに端から一目外した状態で菱目打ちを当てます。(黄色)
理由は、本体がもっと大きい場合一目はみ出したところまで縫うのと
第1目(黄色の2番)の穴がバランスよく収まるからです。

次に黄色の4番に合わせて菱目打ちを当てます。(水色)
こうすることで、穴ピッチが均等になります。

次に水色の4番に合わせて菱目打ちを当てます。(赤色)

という具合に最後までいきましょう。

大体の場合、辺の最後でピッタリに合わないので
途中に戻って、少しピッチを広げる方向や縮める方向に力を入れながら押し当てましょう。
いきなり穴をあけないのは、この修正を入れるためです。

穴位置が決まりましたら、いよいよ穴あけです。

私は菱目打ちではなく、菱ギリを使って一目一目あけています。
もちろん、菱目打ちを木づちで叩いてあけても構いません。
ただ、菱ギリであけたほうが綺麗な穴があきます。

この時、下敷きにゴム板を置くことを忘れないようにしましょう。
カッターマットなど、いとも簡単に貫きます。
机を大事にしたい人はお忘れなく!

また、菱目打ちを木づちで叩いて穴をあける人は
ゴム板のさらに下敷きとして、フェルトを敷くと多少の騒音対策になります。

菱目打ちでつけた印に合わせて菱ギリをグッっと押し刺します。
菱目打ちであける場合でも、菱ギリであける場合でも真っ直ぐにあけることが大切です。
ここで曲がってしまうと、裏面の穴がガタガタになってしまうので慎重にお願いします。
とは言っても、慣れてくると体が自然と真っ直ぐ打ち込むようになってきます。

全ての穴をあけ終わったものがこちらです。

こんな程度です。慎重にあけるのですが、神経質にならなくても大丈夫です。

あと、角の部分は私は45度回すようにあけています。
そうすることで、元の辺〜次の辺への繋がりが違和感なくなります。

これで、手縫いの準備は完了です。
お疲れ様です。

縫い針の準備

次にいよいよ手縫いをしていくわけですが

レザークラフトの縫い方は一般的な裁縫とは少し違くて針を2本使用します。

1本の糸の両端に針をセットします。

糸の針へのセット方法は以下のようになります。

準備する糸の長さは、よく縫いたい長さの4倍程度と説明されているところが多いです。
縫う革の厚みによっても影響されますし、途中で糸が足りなくなっては泣くに泣けないので
私は縫いたい長さの5倍を取るようにしています。

では、まずは針の穴へ糸を通しましょう。

次にその針の先端で今通した糸を2回刺します。

写真の様に通せたら、糸の端っこを針の根元に向かって引っ張ります。

すると下の写真の様になります。

ここまで出来たら、糸の本線側を引っ張ります。

すると、するするっと貫通した部分が針に寄っていきます。

この手順で糸の反対側も同様にセットしたら、縫い針の準備は完了です。

手縫い

ここまで、準備をしてきた皆さん
本当にお疲れ様です。

ここからがいよいよ本番ですよ!

しっかり考え方をマスターして手縫い職人になりましょう。

先ほど準備した縫い針を端から第2目の穴に通します。

この時、①側の穴から縫い始めるか ②側の穴から縫い始めるか で縫いあがりに差が出ますので

一度、下のパターン別縫いあがりをご覧になったあとに決めると良いでしょう。

ここで、おおよそ糸の半分の位置まで通しておきます。

ここから、端の第1目の穴へ針を1本ずつ順番に通して
もう一度 第2目の穴へ針を通し、帰ってきます。

これでダブルステッチ(2重縫い)が出来て、強度が増します。
ダブルステッチを2コマ入れたい場合はぬい始めを第3目の穴から始めましょう。

ここからは、ジャンジャン縫い進めていきます。

どういう縫い方をすれば、どういう糸目になるのかを皆さんに知っていただくために
今回、5種類の方法を試していきます。

表・裏と表現をしますが
表:穴を開ける際に見えていた面
裏:穴を開ける際に隠れていた面

を指します。

パターン1:①の表から針を通し始める

表面を自分の方へ向けて材料を持ちます。

そして、表から裏に向かって針を通します。

次に今通した穴へもう一本の針を反対側から通します。

このとき、初めに通した糸を斜めにあいている菱目の方向に引っ張りながら
裏からの針を通すことが大切です。

両方通せたら軽く引っ張り、たるみのない様にしておきます。

あとは、ひたすらこれの繰り返しです。

パターン2:①の裏から針を通し始める

表面を自分の方へ向けて材料を持ちます。

そして、裏から表に向かって針を通します。

次に今通した穴へもう一本の針を反対側から通します。

このとき、初めに通した糸を斜めにあいている菱目の方向に引っ張りながら
表からの針を通すことが大切です。

両方通せたら軽く引っ張り、たるみのない様にしておきます。

あとは、ひたすらこれの繰り返しです。

パターン3:②の表から針を通し始める

面を自分の方へ向けて材料を持ちます。

そして、表(奥)から裏(手前)に向かって針を通します。

次に今通した穴へもう一本の針を反対側から通します。

このとき、初めに通した糸を斜めにあいている菱目の方向に引っ張りながら
裏からの針を通すことが大切です。

両方通せたら軽く引っ張り、たるみのない様にしておきます。

あとは、ひたすらこれの繰り返しです。

パターン4:②の裏から針を通し始める

面を自分の方へ向けて材料を持ちます。

そして、裏(手前)から表(奥)に向かって針を通します。

次に今通した穴へもう一本の針を反対側から通します。

このとき、初めに通した糸を斜めにあいている菱目の方向に引っ張りながら
裏からの針を通すことが大切です。

両方通せたら軽く引っ張り、たるみのない様にしておきます。

あとは、ひたすらこれの繰り返しです。

番外編:順番をバラバラにしてみる

パターン1の表から針を通し始めるのとパターン2の裏から針を通し始めるのを
あえてバラバラにやってみます。

これはもう、表も裏も関係なしに

ガッタガタになります。

5種類の縫い目比較まとめ

全て縫い終わった状態で比較してみましょう。

いかがですか?

それぞれに少しづつ特徴がありますね。

パターン2と4は斜線側のぬい穴が大きく見えてしまっていますね。

パターン3と4は後日作業したもので、縫い目をみやすくするために黒糸を使用してしまったので
穴が見辛くなってしまいましたね。。。申し訳ありません。(逆に、黒糸を使えば目立たなくて良い?)

パターン1と3は斜線も出ていて穴も隠れている「良い状態」に見えます。

ですが、パターン1は斜線具合が少し緩く
パターン3は斜線具合がくっきり出ていますね。

なぜ、こんなにも違うのかというと
使っている糸の特性によるものなのです。

私が今使っている糸は「ビニモMBT」という糸で
糸の撚り方が右ネジの方向なのです。

糸の撚り方が逆(左ネジ)のものを使ったとしたら、パターン1と3の結果が反対になります。

正直、好みのところがあると思うので
ご自身が「これが良い!」と思ったパターン、もしくは作業のしやすさで選べば良いと思います。

なんたって、ほとんどの作品は自分で使うものですからね。

この「ビニモMBT」は表面に樹脂コーティングがされており、高強度で糸ほつれも起こりにくいのでロウ引きをしなくても耐久性には問題なく、長く作品を使用し続けられています。

また、ロウ引き糸特有のベトベトもなく、ストレスフリーで作業ができます。

糸の始末

最後まで縫い終わったら、糸を始末する必要があります。

これを行わないと、どんどん糸がほつれていってしまいます。

糸の始末の仕方は以下の通りです。

縫い始めに1目縫い戻したのと同様に、1目もしくは2目縫いもどしをおこないます。

最後には針の出る方向を裏面側に集約します。
そこで糸を3mmほど残して切ります。

切った糸の端末をライターで炙るかボンドを塗って穴の中へ押し込むことで始末完了です。

初めは手間取ったり難しいことも多いと思いますが

手縫いに関しては本当に数をこなすことでどんどん上達しますので

たくさん縫ってください!

これであなたも手縫いマスター!

おまけ:コバ処理

縫い上がった作品のコバを処理することでさらに仕上がりが綺麗になります。

これが、何も処理していないコバ面

作品のコバ面に少量のトコノールを塗布します。

これを指でコバに塗り広げていきます。
銀面に付着してしまわないように注意してください。
シミが付いてしまいます。

指で塗り広げたあとは、ヘラやスリッカーを使って擦ります。

すると、コバに艶が出てケバがなくなります。

コバ処理に関してはもっと詳しく説明を行っていますので
興味のある方はコチラから

【レザークラフト】こんなにも印象が変わる!コバ磨きのテクニック

ここまでお読み頂いてありがとうございました。

これからも、あなたにとって有用な情報を発信していきます。

それでは、良いDIYライフを!!

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